歯車の刃先の欠損(焼入後)

金属熱処理ソリューションの田中です。

歯車やギア等刃先の強度を上げるために
全体(ズブ)焼入れ、浸炭焼入れ、高周波焼入れ、窒化等
様々な方法で熱処理が施されていますが、
その中でよく使用時に刃が欠損するお話をよく聞きます。
原因としては硬度が高すぎたり、
高周波や浸炭における硬化層のムラが原因であることがあります。

金属熱処理ソリューションでは
高周波は周波数の調整やコイルの工夫で、
浸炭は熱処理条件の工夫で歯車表面を均一に硬化させることが可能です。

断面を切断してみると、歯車の凸凹に沿う形で
綺麗な硬化層が作られており、
より強度の高い製品を作ることができます。

案件の使用用途に合わせて提案していますので
ギア・歯車の欠損でお困りのお客様は是非お問合せ下さい。

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薄板リングの焼入・硬化処理

金属熱処理ソリューションの田中です。
最近は薄板や薄いリング部品を硬化させたいお問合せが増えています。
硬化自体は簡単ですが、薄い部品は大きな歪みと隣り合わせです。

対策として、使用用途によっては時効硬化系材料の選定や、
窒化等の比較的低温での処理が有効な場合があります。
また焼入を行なう場合でもその後の焼戻しである程度矯正可能です。
金属熱処理ソリューションでは下の写真のような
リング(ダイシングフレーム)を日常的に焼入れしており
類似形状でも多くの実績があります。

既存業者様で断られてしまった案件がございましたら一度お問合せ下さい。

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スプラインシャフトの変形対策

金属熱処理ソリューションの田中です。
最近の解決事例をご紹介します。

SCM440のφ30×800mmのスプラインシャフトを
他社様でHRC54で高周波焼入れしたところ、
使用時にスプライン部が捻じれてしまい、
どのような焼入れが良いのかお問合せ頂きました。

捻じれた原因は硬化層が浅かったために(1mm程度)
高トルクによる繰り返しネジレの負荷に
耐え切れなかったと想定されます。

お客様はズブ焼入れを希望されていましたが、
繰り返し疲労強度を上げる観点で、今回は
高周波焼入れの硬化層を深くする方向でご提案し
解決することができました。

金属熱処理ソリューションでは
高周波焼入れにおける長尺シャフトを
低歪みで焼入れすることを得意とする他、
硬化層もかなり深くまで処理することが
可能です(今回は硬化層9mmとしました)。
また、製品の使用用途に応じた
最適な熱処理方法をご提案させて頂いて
おりますので、一度使用時に不具合があったお客様が
いらっしゃいましたら是非一度ご相談下さい。

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スプライン加工されたシャフトのイメージ

 

 

 

 

 

 

 

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焼入時の拡散接合(固着)対策

金属熱処理ソリューションの田中です。

今回は真空熱処理のお話です。
真空熱処理は光輝性に優れる一方、
処理条件が真空度、温度、圧力が高いほど
製品同士が固着するリスクが高まります。
これを拡散接合と言います。

拡散接合は本来製品同士を接合させるための処理
との認識が一般的ですが、こうした
意図しない環境下で不具合とされる場合もあります。
特に高速度鋼の真空焼入ではよく聞かれる不具合です。

金属熱処理ソリューションでは
真空度、温度、圧力、治具、投入セッティング方法を
調整して製品同士を固着させずに処理を行なうノウハウがあります。
固着でお悩みの場合は是非お問合せ下さい。

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硬調質シャフト

金属熱処理ソリューションの田中です。

今回は硬調質シャフトのご紹介です。
高周波加熱で焼入れしたシャフトを使用用途に応じた焼戻しを行なうことで、
高強度、高靱性が得られ、主にモーターシャフト、パイプシャフト、
金型部品に活用されるシャフトです。ラインナップは以下の通りです。

【対応材質】
構造用炭素鋼(S40C、S45C、S50C等)
構造用合金鋼(SCM440等)
軸受け鋼  (SUJ2等)
ステンレス鋼(SUS420J2等)

【対応硬さ】
HRC26~45の範囲で任意にご指定下さい。

【対応サイズ】
径 :φ2~φ125mm
長さ:500~3000mm

お問合せは金属熱処理ソリューションまで。

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金属に加熱(熱処理)で着色させる

金属熱処理ソリューションの田中です。

金属を大気中で加熱すると表面に色が付きます。
いわゆるテンパーカラーと呼ばれるものです。

この着色は、金属(鉄・鋼)表面にできる
酸化膜によるもので、温度によって色が異なります。
例えば200℃程度であればきつね色、シャンパンゴールドに、
300℃程度であれば青色に着色します。

本来着色はクレームとなることが多いのですが、
何も塗らずに加熱のみで金属から色を引き出すという意味で、
デザイン性、意匠性を目的として
意図的に着色が求められるシーンがあります。

例えば綺麗な金属表面に
焦げ付き感使用感レトロ感のある色を付けたい場合、
塗装では表現・再現が難しいと思われますが、
とある加熱条件で再現可能です。

温度だけでなく金属の表面状態や、材料の種類によっても色の
付き具合は変わってきますが、決して同じ模様が出来ない
世界でただ一つの模様が作り出せます。
金属を使用するヴィンテージ品、家具、模造品、オブジェ等
への活用が期待されます。

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※写真は実験時のもので他にも様々な色が可能です

まずは試作からご検討下さい。

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ソルトバスによる加熱実験承ります

ソルトバスは液体のため、
炉内が大気やガスの電気炉に比べて熱伝導に優れます。
これを利用した加熱実験も随時承っております。
有効寸法φ600×650mmで、温度は190℃~1050℃まで対応可能です。

普段は焼入れを低歪みで処理したい案件で使用していますが、
試作、実験でもご要望に合わせて柔軟に対応します。
処理設備のすぐ横に打合せスペース、
電源も完備しています。

お気軽にお問合せ下さい。

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薄板を低歪みで量産:液体浸炭

金属熱処理ソリューションの田中です。
最近は真空浸炭のお問合せが増えています。

お客様が真空浸炭を選定した理由でよくあるのが
「真空浸炭は歪みが少ない」
というフレーズです。

同じように焼入れでも
「真空焼入れは歪みが少ない」
ということがよく聞かれます。

はっきり言うとその情報は誤りです。
鉄鋼に熱を加えて組織を変える以上、
歪み、変寸は必ず発生します。

もちろん金属熱処理ソリューションでも
真空浸炭は承っておりますが、
目的が変寸対策なのであれば
今となっては珍しい、液体浸炭をおすすめしています。

現代の浸炭焼入れはガスを使って浸炭させる、
ガス浸炭が主流となっています。
一方液体浸炭は、薬剤を加熱した浴槽を使って浸炭させます。
液体で処理するほうが、製品全体に水圧が加わるため、
ガス浸炭よりも3分の1から半分程度、変寸が少ない
言われています。

特に薄い板状の形をしている量産部品におすすめです。
一度お試し下さい。

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大型製品の超サブゼロ処理、クライオ処理

金属熱処理ソリューションの田中です。
加熱ばかりが熱処理ではありません。
今回は0℃以下の温度に冷却するサブゼロ処理をご紹介します。

サブゼロ処理(深冷処理)は一般的に
鋼を焼入れ直後に行なうことで、残留オーステナイトを
マルテンサイト化させる方法です。
残留オーステナイトは経年による寸法変化や割れ、
硬さの低下の原因になり、その対策としてサブゼロ処理は
精密部品・金型にはよく利用されます。

-80℃  までが普通サブゼロ
-130℃ までが超サブゼロ
-190℃ までが超々サブゼロ(クライオ処理)

経年変化を抑制するには-80℃で十分ですが
温度が低いほど、耐磨耗性が向上します。

このようにサブゼロ処理を実施する場合は
焼入れとセットで行なうことがほとんどですが、
処理設備はサブゼロ装置単独で実施するため
サブゼロ処理のみ実施することも当然可能です。

金属熱処理ソリューションでは
国内有数の大型超サブゼロ処理装置を保有しており
有効寸法は縦800×横1200×高800mmで
-50℃から-190℃の範囲で処理可能です。
寒剤には液体窒素を使用しています。

オーステナイト系ステンレスやオーステナイト系鋳鉄などの
ニッケル系の材料でクライオ処理すると興味深い結果が得られそうです。

試作や単品でも柔軟かつ短納期で対応します。
サブゼロでお困りでしたら金属熱処理ソリューションに
是非お問合せ下さい。

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窒化の特急対応

金属熱処理ソリューションの田中です。
先日、ガス軟窒化をご依頼いただいたお客様が
どうしても当日中に欲しいとご相談がありました。

処理設備のタイミングさえ合えば
半日も掛からず処理が完了するため、
午前中にお持込いただき、夕方出荷しました。

このような特急の場合も極力対応させて頂きます。
ガス軟窒化に関しては、通常時でも受入日から
必ず翌日に出荷する体制を整えています。

塩浴軟窒化(タフトライド)、ガス軟窒化、
イオン窒化等、現行の窒化納期にお困りのお客様は是非ご検討下さい。

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