ボンデ被膜が真空炉に与える悪影響

金属熱処理ソリューションの田中です。
鍛造で使用されるボンデ皮膜は熱処理により溶解や炭化を起こし製品表面に残存します。
大気炉やガス雰囲気炉(浸炭炉含む)では熱処理後にショットブラスト等で
酸化スケールとボンデ被膜を一緒に除去するため何ら問題はありません。

しかし真空炉でボンデ被膜付の製品を熱処理すると
炉内に拡散して炉壁やヒーター、配管内などに付着します。
これにより真空炉としての清浄な炉内環境を汚染する他、
真空ポンプ等の設備に深刻なダメージを与え
製品変色や設備故障の原因となります。

対策として真空熱処理では事前にボンデ皮膜を除去する工程が必須となります。
除去にはショットブラストが一般的ですが、アルカリ洗浄⇒酸洗で洗浄する方法があります。
ボンデ処理した製品をご依頼の際は必ず事前にお知らせ頂きますようお願い致します。

金属熱処理ソリューション
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