高精度化 事案1
経年変化の無いスピンドルを作りたい
熱処理後に歪み矯正を行なうと、応力が発生してしまい、これが経年変化の原因になります。よって、焼入時点で歪みを抑えること=「焼入後の残留オーステナイトの減少」が必須になります。残留オーステナイトを低減させるためにはいくつかの方法があります。
1.焼入時点のカーボンポテンシャルの調整
2.焼入後サブゼロ処理を実施
3.超サブゼロ処理でより効果的
さらに金属熱処理ソリューションでは、長尺製品でも縦方向にセットを行い、冷却時はソルトバスにて行なう設備とノウハウによって、歪み矯正ゼロに努めています。
実績
従来工法:残留オーステナイト量15%
最適工法:残留オーステナイト量3%以下
残留オーステナイト量の調査を行なうことも可能です。
高精度化 事案2
精密金型を窒化させたいが、1000分台の寸法変化に抑えたい
一般に行なわれている熱処理条件より、低い温度で長時間処理をすることで寸法変化を抑えることが可能です。5/1000mm以下の実績がございます。
高精度化 事案3
金型で熱処理前に仕上げ加工をしてしまった。変寸ゼロでの表面硬化は可能か
今回は表面硬度のみ必要との事でしたので、低温で処理できるタフトライド(塩浴軟窒化)を実施することで、ほぼ変寸なしで処理することができました。
高精度化 事案4
シャフトの歪みをゼロにしたい
某シャフトメーカーより、Ф28×400(S55C)のシャフトを、
熱処理による歪みがゼロになるようにしたいとご依頼がありました。今回のケースの場合、経年変化もゼロにするために、焼入後の歪み矯正をせずに、焼入時点で歪みを抑える必要がありました。
当社では材料から手配し、歪みを抑えながら高周波焼入れを行い、焼入時点での歪み量0.02mm以下を達成しました。
詳細な設備仕様は金属熱処理ソリューションの熱処理技術【設備】覧をご参照下さい。
熱処理方法
真空熱処理、塩浴熱処理、浸炭熱処理、高周波熱処理、窒化熱処理等の多彩な設備群の他、
サブゼロ装置、各種硬度測定機器、組織検査機器、保磁力測定機器を取り揃えております。