真空熱処理は、炉内を真空状態にした中で、製品を加熱、冷却(ガスor油)する熱処理方法です。大気中で鋼材を焼入すると、酸素と鉄が反応し、表面にスケールが発生しますが、真空熱処理は酸化や脱炭を起こさず、光輝性のある仕上がりになる熱処理です。
真空熱処理の特徴
○ | 熱処理後も光輝性のある仕上がり |
---|---|
○ | 真空状態での処理のため、酸化、脱炭の心配がない |
○ | 二酸化炭素排出量が少なく、温暖化対策に優れるクリーンな熱処理 |
○ | 寸法変化、硬度のバラツキが少ない |
× | 設備が高価であるため、他の熱処理工法と比較して熱処理費用が高価になりがち。 |
× | 一般にはバッチ式のため、特急品は炉の貸切で対応せざるを得ない。 |
当社の特徴
・ | 国内最大級の大型炉(1300×1300×1650)を保有しているため、大物や長尺物にも対応します。 |
---|---|
・ | 最適化セットにより低歪みでの焼入れを実現しています。 |
・ | 国内屈指の大型サブゼロ装置を保有しています(800×800×1200)。超サブゼロ処理も可能です。(-196℃まで。クライオ処理とも。)超サブゼロは耐摩耗性が向上します。 |
・ | 高耐荷重炉(2720kg/グロス)で重量物の大量処理が可能です。 |
・ | 水素連続炉により低コストで綺麗な仕上がりの固溶化処理が可能です。 |
・ | 連続式の真空炉を保有しているため、バッチ式より特急対応が容易です。 |
設備
・ | 大型真空熱処理炉 | 2台 | 915(高)×915(幅) ×1220(長) |
(2bar) |
---|---|---|---|---|
・ | 超大型真空熱処理炉 | 2台 | 1300(高)×1300(幅) ×1650(長) |
(2.9bar) |
・ | 真空熱処理炉 | 2台 | 600(高)×600(幅) ×1050(長) |
(10bar) |
・ | 真空熱処理炉 | 3台 | 600(高)×600(幅) ×1050(長) |
(6bar) |
・ | 真空焼戻炉 | 2台 | 600(高)×600(幅) ×1050(長) |
|
・ | 連続真空熱処理炉 | 1台 | 600(高)×600(幅) ×1050(長) |
(3室式)(2.8bar) |
・ | 真空熱処理炉(油冷式) | 3台 | 600(高)×600(幅) ×1050(長) |
(真空マルクエンチ処理可能) |
・ | 水素雰囲気連続炉 | 1台 | 200(高)×320(幅) | 炉心管寸法:4100 |
・ | 真空洗浄装置 | 2台 | 650(高)×800(幅) ×1300(長) |
|
・ | 大型超サブゼロ装置 | 1台 | 800(高)×800(幅) ×1200(長) |
(-190℃仕様) |