短納期化 事案1
一品物をガス浸炭すると、納期が掛かるのですぐにでも処理して欲しい
ガス炉と違い、一品物に向いているオープンタイプの炉(液体浸炭炉)を保有しているため、短納期等、柔軟な対応が可能です。
例としまして、浸炭層0.8mmの場合、ガス炉でも液体浸炭炉でも処理時間に大差はありません。
しかし、ガス炉の場合は工程上、処理されるまで待機時間が発生するのに対し、オープンタイプ炉ではいつからでも処理が可能です。ご要望の様々な浸炭層深さに対し柔軟に対応いたします。浸炭層0.3mmでは最速5時間で完成します。
短納期化 事案2
納期が無い!
材質や熱処理方法に左右されますが、可能な限り対応致します。
参考として各種処理時間の最速実績は以下の通りとなります。
真空焼入 :6時間
ソルト焼入:2時間
ガス浸炭焼入 :12時間(浸炭深さ0.6mmショットブラスト無)
ガス浸炭防炭有:24時間(浸炭深さ0.6mmショットブラスト無)
液体浸炭窒化 :5時間(浸炭深さ0.3mm)
ガス軟窒化:5時間
高周波焼入:10分(焼戻必要時は4時間)
※ 材質、熱処理方法で処理時間が異なります。
いずれの処理も事前のお打合せが必要となります。
短納期化 事案3
品質は維持したままセブゼロ工程を省略して納期を短縮したい
SNCM材の浸炭焼入の案件でした。浸炭焼入後のサブゼロと同等の品質(残留オーステナイト低減)にするには、浸炭焼入でのカーボンポテンシャル(CP)のコントロールで実現可能です。結果、サブゼロ工程の省略で納期を短縮することができました。
【従来工法】 【ソリューション工法】
焼入→サブゼロ→焼戻し 焼入(CP調整)→焼戻し
短納期化 事案4
長尺シャフトの歪みが大きく後工程に手間が掛かる
Ф50×670のシャフトをバッチ炉で浸炭されていましたが、現状で1mm以上の歪み量が発生。研磨仕上げのために浸炭層を深くする必要があり、熱処理の納期、コスト、後工程の手間が問題となっていました。長尺物の歪みを抑えるには、立てて熱処理することが必要なため、ピットタイプの炉に変更し、かつソルトバスによる冷却を選定しました。また、治具へのセット方法を見直すことで最終的な歪み量は0.3mmとなりました。
歪み量が1mmから0.3mmになったことで、研磨仕上げの工程数低減と、浸炭焼入の処理時間が短縮できました。
詳細な設備仕様は金属熱処理ソリューションの熱処理技術【設備】覧をご参照下さい。
熱処理方法
真空熱処理、塩浴熱処理、浸炭熱処理、高周波熱処理、窒化熱処理等の多彩な設備群の他、
サブゼロ装置、各種硬度測定機器、組織検査機器、保磁力測定機器を取り揃えております。